『ICHIGOOJI』のハウスが並んでいるのは、のどかな田園風景が広がる福井県坂井市春江町石塚地区。ユリの名所としても知られる『ゆりの里公園』のすぐそばです。食べた人が笑顔になるような、こころトキメクおいしさを、日々追求しています。
祖母や叔父の家がある福井は、僕にとってもう1つのふるさと。大学まで関西で野球一筋できましたが、将来に向けて動き出す大学3年の秋、肩を故障。野球ではなく、違う道を探すことになりました。そんなとき、頭に浮かんできたのは、自然豊かな福井で米農家をやっている叔父のカッコいい後ろ姿でした。「農業がしたい！」そんな強い憧れと、将来性に惹かれて飛び込んだ世界。本当にゼロからのスタートでした。
農業について、あれこれ叔父に相談していたころ、農業をはじめたい若い世代をバックアップするJA福井県主体の「産地パワーアップ 自然光利用型の連棟ハウス整備事業」にエントリー。運よく審査を通過し、いちご農家としての第一歩を踏みだすことになりました。日照時間や気候に左右され、病気に弱いなど、いちごはとてもデリケート。栽培を成功させるには、知識とコツが必要です。ハウスが完成するまでの1年半、京都府にある関西屈指の観光農園・おさぜん農園にて、いちご栽培のノウハウをみっちりと学びました。
太平洋側に比べて日照時間が短い福井県。高品質ないちごを長期間生産するため、温度や湿度、CO2濃度、日照時間等をしっかりと管理できる大型ハウスによる高設栽培を取り入れています。苗づくりから定植、収穫まで1年。愛情をかけて、大切に育ててきたいちごが実る喜び。「ICHIGOOJI」が、いろんな人に愛されるブランドとして成長させるのが目標です。
農園として美味しい苺を提供するだけでなく、ハウス内で体験型のイベントを開催するなど、この地域に住んでいる方をはじめ、いろんな人たちの交流が生まれるコミュニティスペースになればと思っています。
代表／池田 天瑠（ICHIGOOJI）
兵庫県出身。JA福井県主体の事業に出会い、祖母や叔父の住む自然豊かな福井県に両親とともに移住し、本格的に農業の道を志す。現在は「章姫」と「べにほっぺ」の2品種の生産を親子3人で取り組んでいる。
